叡智と探求の白メガネ

気まぐれで読んだ本・プレイしたゲーム・見たアニメなどの感想を呟いていく予定です。

「がっこうぐらし! 10」の感想

*この記事にはネタバレが含まれています。

 

  こんにちはこんばんは。今日はライバルズの勇者杯について書こうと思ったら、随分長くなってしまったので省略します。その分は個別で記事を書こうと思います。

 さて、今回は実写映画化(何も言ってはいけない、いいね?)も発表された話題作、「がっこうぐらし!」の最新10巻です。アニメが放送したのは2015年の夏とだいぶ昔のことに思えますが、きららファンタジアというソシャゲがあるので声が鮮明に浮かびます。恒常星5のゆきちゃんなら持ってますよ!そんな本作ですが、放送前まではよくあるきらら系の萌えアニメだと思っていた人がほとんどでしょう。かく言う自分もその一人でした。ところがぎっちょん、実際はバリバリのホラー要素と萌えが内在した、とても重厚な展開が怒涛の勢いで見せつけられたわけです。それをどう捉えるかはその人次第ですが、僕はハマり、原作を追いかけ始めました。

  そんなわけで、帯にもある通り実に1年飛んで3ヶ月ぶりの新刊です。前回まででひとまず大学編が終局へと向かい、物語の核心に迫るやもしれないランダル製薬本社へと向かうことになった一行。加えて、これまで話には出てくる程度だった青襲椎子さんがサークル新メンバーとして本格的に登場しました。…と思ったらバリバリ本筋に絡んできましたんですがそれは?実質みーくんに次ぐメインキャラなのでは。なんか表紙にも颯爽といるし。そんな彼女は一体何者なのでしょうか?リセさんは理学部を訪れた際に「研究者」さんと呼んでいましたが、そもそも椎子さんは学生なのでしょうか?まあ、あまり重要なことでは無さそうですがね。

 ストーリーの方ですが、くるみちゃんの存在が物語を解決する足がかりとなってまいりました。椎子さん曰く、不完全ながらも発症を克服できているのがくるみちゃんであると。ランダル本社で新たに見つかった情報によると、あのウイルス…ではなく細菌(昔生物を勉強しなかった系オタク)は巡ヶ丘の地で自然発生し、本編開始以前にランダルが生産・研究をしていたことが明らかになりました。さらに、細菌Ωは過去に流行した形跡もあり、この病気を止める方法が存在するということが判明。ようやく結末が見えてきたというものでしょう。

 しかし、巻末のあとがきにて作者が不穏な言葉を残していました… 本編後半にて、他の生き残り(ランダル保護機構)も存在し、一時は助かると思われた学園生活部の一行。その矢先、感染源とされる巡ヶ丘一帯が爆撃(!)による焼却の目に遭うという一転ピンチな状況。それを打開するためにどうすっかなーという所で終わりました。解決への糸口の一つに、「すでに感染した身でありながらも発症を抑えることのできている」くるみちゃんを鍵とするものがありました。おそらく、彼女を差し出すことと引き換えに爆撃を止めてもらうというのが全員の頭をよぎったのでしょう。果たして、彼女らは彼女ららしくあれるのか。彼女は自分がどんな顔をしているのかを知ることができるのか。そして、彼女は自らの体にどのような決着を付けるのか。次巻を楽しみに待ちましょう。(1年3か月は勘弁じゃ…)

 壮大なストーリーには読み込みでもって対抗する系のオタクです。ではまた会う日まで。