叡智と探求の白メガネ

気まぐれで読んだ本・プレイしたゲーム・見たアニメなどの感想を呟いていく予定です。

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 1時間目」の感想

*この記事にはネタバレが含まれています。

 

 こんにちはこんばんは。勇者杯、サクッと負けてきました()いやあ、1回戦は奇跡テリーとアグピが相手で、ククールさんでアグピ、磁場ピで奇跡テリーを粉砕しました。2回戦、ミッドトルネコ&ご都合ピサロ相手で、ククールさんが雨を引けず2縦されて負けw ううむ、冷静に考えてピサロとかいうご都合リーダーを持って行ったのが失敗だったと反省しています。今考えると床アリーナが正解だったかしらん。まあBO3と言えどシングルトーナメント方式だもの、運が悪かった!(いくrさんリスペクト?)

 

 さて、今回は「変態王子と笑わない猫。」等で有名なさがら総先生の新シリーズ、「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?」について語りたいと思います。僕はさがら先生の代表作でもある変猫を友人に勧められて読んで以来、先生の作品を追いかけ始めました。変猫に始まり、ロリフェラトゥにクズ金及びクオリディアシリーズは一通り読んだ経験があります(ちなみに変猫の次に好きな作品は そんな世界は壊してしまえ です。)そんなさがら先生の書く文章と言えば、軽快なリズムと共に生み出される言葉遊びが特徴的で、ライトノベルとはかくありきとも言うべき読みやすさが魅力でしょう。しかし、先生の紡ぐ物語にはもう一つの顔が存在します。それは、前述の軽快な文章に隠された強烈な”メッセージ性”の存在です。あくまで表層的な部分では大団円、丸く収まるハッピーエンドが凡庸にも思えますが、それに反して重厚なテーマが時として立ちふさがります。例えば、変猫ではシリーズを通して「幸福」のなんたるかが題材に掲げられていたように感じました。こういった点から、僕は先生の物語に引き込まれていきくことになったのです。そんな先生の新シリーズと言われれば、ニンジンを掲げられた馬のごとく飛びつくのも道理でしょう(小豆梓リスペクト)。

  まず目につくのは、いかにもアウト一直線の女子中学生。うわぁお、ももこ先生の描くキャラクターは相も変わらず華やかで素晴らしい。対して男の方は不愛想な顔つき…まったく最近の若者ときたら(読前の感想)。扉絵では書店特典などにも使用されている、押し倒された星花がエクセレント。気が強いキャラのこういった態度にはそそる物があります。ちなみに今作はゲーマーズで1巻を買いました。目当てはこのイラストのブックカバーですとも(断言)余談ですが、こういった類の特典というのは扱いに困りませんか?本来の用途として本に被せるとなんだ読みづらいし、飾るにしてもなんとも半端なサイズ感。そんな僕はファイルフォルダー的な物に保管することにしてます。話を戻して、ヒロインが中学生というのが珍しいですよね、学園モノのラノベと言えば高校が舞台だと相場が決まっていますから。なんなら、他のキャラは小学生まで年齢が下がります。犯罪臭がすごい… ところでキャラクターの名前には驚かされました。メディアの事前情報では頑なに明かされるもなく、深い意味があるとも思えなかった星花の苗字ですが、なんと「筒隠」!これには驚き桃の木山椒の木、変猫を読んだ人ならば思わずニヤリとしたでしょう。作中では明言されていませんが、彼女の母親は一体どのような人物なのでしょうか?家に帰る手段がバスだった、というのは例のごとく穿ちすぎですかね。他にも、ひらりの苗字は「舞牧」でした。こちらは母親が作中にて登場しましたが、マイマイとの関係性が疑われますね(・_・?)

 内容の方に行きますか。帯では年の差ラブコメと銘打ってありますが、そもそもこの作品ってラブコメなんですかね()そりゃあ天神が織りなすjcやjsとの絡みは見どころの一つかもしれませんが、それ以前に彼が「主人公」としてしっかりしている気がします。塾講師という表の顔に反して、裏ではライトノベル作家という意外な一面性を併せ持つ天神という人物。少し前に流行った、無気力&過去に確執や挫折といったものがある系の主人公ですが(オタクは安易なカテゴライズに敏感です、使用の際は最新の注意を払いましょう)そこに説得力或いは、引用を用いるのならば圧倒的なリアリティを生み出しているのがさがら先生の力なのでしょう。二つの仕事、どちらにも行き詰まりを感じていた彼の変わっていく様こそが、この作品の魅力なのだと思います。筒隠星花という生徒と出会い、また教え子・同僚のため廃校の危機に奔走し、自分が手放した物をわずかに取り戻した天神。彼ら彼女らの紡ぐ今後の物語が楽しみです。なおこの記事が公開された2週間後くらいには2巻が出るそうです()店舗特典などをチェックしながら、25日を楽しみに待とう!

 では最後に、恒例のキャラ談義。このコーナーはももこ先生に感謝の一礼をしてから読むことをオススメします。まずはメインヒロイン筆頭、筒隠星花!何度も述べている通り、幼いヒロイン特有の不安定さがたまらない。まだ正体も判然としてない序盤に対し、交流を深める中でボロを出していく彼女の姿に、それはもうグッジョブ天神の一言。チョロい、この娘。彼女から天神への好意はダダ洩れ…と見せかけて、なかなか形にはならなかったポンコツ系ヒロイン。ラスト直前はなかなかいいとこまで行ったんですがねえ。続いてさんざ述べている今作主人公、天神。と思ったけれども、もうたくさんかいたのでかくことがないです()強いて言及するのであれば、ラストで執筆中の星花を落ち着かせるために放った言葉、それを考えてみましょうか。星花とのそれまでのやりとり、直前の言動から考えるならば、告白の返j…いや何でもないです。ただの願望ですね。順当に考えるのならば、彼女のことを少しは大人として認めてあげたといったところでしょう。心身ともにまだまだ未熟な年ごろの星花は、自分のことを幼いと言われるたびに憤慨していましたし、まあ妥当なところでしょう。大穴で、泣きヴァンのファンレターのくだりから、自らがラノベ作家であること明かすといった展開もあり得るやもしれません。残りは暫定サブキャラということで、ササっと行きます。稲荷凛、当初はメインヒロインとして君臨する未来もあったが、世界の定めにより敗退。僕はひらりと仲良くしていて欲しいと思いまうー。舞牧ひらり、今作屈指の謎を秘めたキャラ。いつか彼女の脳内をそのまま文章にしてほしい。天呼ぶ地呼ぶ、風が呼ぶ、日向。彼女には頑張ってもらいたいと思います(適当)

 アクが強いキャラには自然と愛着がわくものです。ではまた会う日まで。