叡智と探求の白メガネ

気まぐれで読んだ本・プレイしたゲーム・見たアニメなどの感想を呟いていく予定です。

「五等分の花嫁 9巻」の感想

*この記事にはネタバレが含まれています。

 

 ウ↑~エスギ↓サ↑ーン?????(挨拶)  こんにちはこんばんは。ライバルズでは、久々に大規模なカード効果の調整が行われました。なかでも驚かされたのが、ドクター4ことオルゴデミーラの下方修正。実装当時から先4オルゴの代名詞と共に君臨し、他のDCGと比べても類を見ないほどのリソース性能・盤面制圧力でブイブイ言わせていました。神をも御し天地を束ね、ライバルズ界でさえも征服する様はまさに天魔王の名を冠するに相応しいもの。しかしそんな天魔王も、二木ニキという異界の神には勝てなかったのかついにナーフの憂き目に遭いました。依然としてリソース面では強力ですが、コスト増やスタッツ低下によりマナレシオという観点から見て適正以下の能力に。アグロからコントロールまで、とりあえずオルゴいれるかwの時代は終焉を迎えようとしています。さらばオルゴデミーラ。僕が唯一プレミアムを交換したレジェである君の勇姿は後世に伝えていこう… ちなみにノーマルは4枚引いてお気に入りしといたので錬金石がバカウマい(本音)実質等価交換やな!

 

 さて、今回はアニメ2期も発表され、人気も冷めやらない五等分の花嫁の9巻です。まあ僕は二乃の声優が変更されて、かつ作画も修正されない限りは観ませんけどね!(面倒なオタク)えっ、そんなの随分前のことだって?何なら9巻出たのも二か月どころかあと数日で新刊が出るって?…それに至っては申し開きのしようがありません。いやあこの時期忙しいからしょうがないですねガハハw 10巻が出る前に復習としてこの記事を読んでくれ!

 

五等分の花嫁(9) (週刊少年マガジンコミックス)

五等分の花嫁(9) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 いちおう前回8巻の感想のリンクを貼っておきます、先に読むと更に楽しめるかも?

 「五等分の花嫁 8巻」の感想 - 叡智と探求の白メガネ

 

 ではほんへ。表紙のぉ!三玖がぁ!!まあ別に可愛くないわけではないんだけれども8巻の衝撃と比べるとやんややん。男は黙って二乃を信じろ。二乃と言えば、店舗特典で二乃のポスカがもらえるのが喜久屋書店だったじゃないですか。けれども、自宅の近くに喜久屋書店なんてものが存在しないことが発覚。悩んだ末に隣の県まで行きましたよチクショウ!そのぶんコスプレ二乃は可愛かったよ!

 

 今回の巻では、もう何を隠そうビックリ二乃が可愛いいいいい(テンプレ)いやもうね?最近では板になってきたあの負けヒロイン感がたまらん!(?)三玖とバイト先を巡りあうくだりとか、まさに試合に勝って勝負に負けたという表現がピッタリ。(15ページの不本意という表現が似つかないしたり顔好き)昔はこんなヒロインじゃなかったんですがね~。あと風太郎に告白の返事を貰うシーンが良かった!彼のことは今まで難聴鈍感朴念仁野郎ぐらいにしか思っていませんでしたが、温泉旅行なども経て自分なりの答えを出したあたりにほんのちょびっと好感が持てます。 …でも初めてのバイト中の二乃の心境を考えるとそうも言ってらんないんです。(51ページの迷いを捨てきれないながらも前を向こうとしている表情好き)三玖からバイト先を勝ち取り、一花というライバルも顔を見せない以上、得難いチャンスと捉えて然るべきです。しかし一花はどうも胡散臭く、三玖に至っては謎の余裕を見せつけてくる(旅行の際に風太郎が変装を見破ってくれたことに起因する自信の表れ?)。おまけに風太郎の態度はいつにも増してよそよそしい。彼の前でいい所を見せようとするもやる気が空回り。「それならなんで私を避けるの・・・?」という悲痛な叫びが…いやでもそこからの流れが本当に良かった。風太郎の、自分の失敗談を語ることで二乃を気遣うという、不器用ながらも相手のことを考えている事が伝わる一幕。以前までの彼ではバッサリと切り捨てていたのでしょうが、家庭教師として五つ子たちと触れ合う(物理的にも)中で、人となりが変わっていっているのが見て取れます。告白の返事をする時も、変に誤魔化したりせず(勉学に励んできたとかいう尤もらしい理由を添えて)答える様からは、彼女の恋心に対する誠実さが伝わってきました。二乃の方は、風太郎から色良い返事が貰えないと分かっているうえで、アプローチを続けることを宣言したことがいじらしい。あの見開きのシーンとかマジ卍。この二人というのは、案外芯根の部分で似通った部分があると思います。さも傲岸不遜なように見せかけて、実の所は自分を信用していない。しかしどちらもそれを乗り越えつつあり、着実に歩みを進めているように思えます。やっぱり二乃なんだよな~ガッハッハッw 

 

 今回もキャラごとに行きましょう。上から順に、まずは一花。カス・ゴミ・クズ・と三拍子揃った最悪のヒロイン。なんやねんコイツやること為すことが陰キャすぎるんだよ。女優としての夢を叶えるため、他の姉妹にもバイトを迫るまではいいが、こと恋愛に関しては唾棄すべきクズと言う他ない。8巻の時に「我慢をしない」ことを思い出してウンタラカンタラ~とか言ってたのが馬鹿らしいじゃないか。前々からその片鱗を見せてきたのが、ついに本性全開と言った感じ。74話のサブタイに、二乃の暴走っぷりと対をなすように「変化球勝負」と付けられていましたがナメてんのか。それは搦手ではなく、フェアじゃない不義理な行動なんだ。どーして春休みの旅行を経ての結果がそうなるんですかね。君は性根から腐っているんじゃないのか?あげく自分で自分のした事に胸を痛めているし。やるならやるでとことんやる姿勢を見せてくれよ、そうすれば吹っ切れて応援もできるってもんだ。んで三玖に扮しての自分上げ。おかげで純真無垢なフータロー君は、五つ子の中で自らに好意を抱いているのが二乃と一花「のみ」だと思い込んでしまった。あまりににも三玖が可愛そうでオイオイ泣いてる。 あでも75話の二乃との会話は良かった。そのどストレートな行動力から彼女だけは苦手としているようで、腹を割って話しているのが印象的でした。二乃の方も、一花もプレゼントを用意しているだろうと確信しきっていたのが面白い。この二人のライバル関係だけは微笑ましく見ていられます。

 あと77話のラストにて、小学生のフータロー君と謎の少女が写る写真を見て、意味ありげに微笑んでいたのですがあれはどういう意図があったのでしょうか。一花はあの写真を見たことないはず(写っているのが一花自身でなければ)ですし、そもそも写っているのが誰なのか分からないはず。1つ考えられるのは、五月さんがこの写真を落としていった事から写っているのが彼女自身であり、その隣に写る少年をフータロー君と邪推したのでは説。やっぱりうさんくさいな…

 

 三玖。先にも述べた通り、今巻では実に不遇な扱いを受けたように見受けられました。バイト先は二乃に奪取され、大してフータローへのアプローチも出来ず、挙句一花にバリバリ出し抜かれる。…なんて日だ。そもそも三玖は不遇というよりも出番、ひいては見せ場が少なかったように思います。なんか今回コメントに悩むもんモン。強いてあげるならば…パン作りが上手くなって良かったですね(小並感)がんばれ三玖。君の行く道は果てなく険しい… 

 

 四葉。いやあ今巻で希望の光が潰えましたかね彼女はガッハッハッw 72話のインパクトスゴすぎでしょう、「ありえません」と儚くも力強く断ずる様は、まさに「オイオイコイツ死んだわw」と言うに相応しい(?)思えば五つ子の中で唯一はじめから上杉さんに協力的であった彼女ですが、その理由は未だ謎に包まれています。最も有力であった、「自覚無き恋心を抱いている説」が崩壊した今、この論争は終焉を迎えようとしています。こうなるともう、「四葉は究極的なお人好しであり、相手が上杉さんであろうとそうでなかろうと協力していた説」がダービーを駆け上がります。あの頃の四葉には、自らの成績不振により姉妹を転校に巻き込んだという負い目があったため、ますます家庭教師ならば誰でも良かった説が浮上します。それこそ今回出てきた武田でも。ね? ここから彼女に一発逆転の一手は残されているのでしょうか、乞うご期待… そういえば一つ気になったのが、体力測定の際に風太郎と器具の片付けをしていたじゃないですか。その時、なぜ上杉さんは周囲からの視線に込められた意味を汲み取れなかったのでしょうか?あの四葉ですら、上杉さんとの関係を噂されているためいたたまれなさそうだったのに。上杉さんは1話で五月さんと相席することになった件があるため、元来そういった手合いに鈍い説は使えません。…単に運動した後で疲れていただけ説はある。

 

 五月さん。相も変わらずやる気あるんですかねこの娘。…と今までさんざ言ってきましたが、今巻では色々と躍進を見せます。まず70話にて、上杉君が女子生徒に五つ子の見分け方を教えるシーン。五月さんは温泉旅行で(ようやく)三玖の上杉君に対する感情を知りましたが、にも関わらず!当の本人を前にして!「どうかしてます… あんな人を好きになるなんて笑笑」の一言!!!(いきなりのdisり)いやコイツほんま。嫉妬を吐露した後、少しでも恥ずかしがれば可愛げのあるものの、急にガチめなトーンでどうかしてますwとか言われるとこっちはだいばくしょ…ショックですね!恐らくあれは自分を戒めるために発したセリフなのでしょうが、隣の三玖からしたら「こいつ喧嘩売ってんのか?」と捉えられたはずです。がんばれ三玖。次は73話、上杉君が五つ子(4人)に勉強を教えている中、中野パパが登場。新たに学年1位の座に着いた武田を家庭教師にさせようとやってきますが、なんと五月さん、ならばとばかりに自らがトップになると宣言。え?待ってくれ五月さん、君ついこないだまで落第の危機をさまよっていませんでしたか?随分と高望み、というか無謀なことを言い出しましたね。あの上杉君を超える自信があるのですか。直後に上杉君が全国で1位を目指すとか言っちゃうもんだからみんなの興味がそっちに行っちゃったし。…しかしですよ?江端さん曰く、五つ子たちは「個人差はあれど」前年より大幅に成績を伸ばしたとのこと。これは下にも上にもバラつきがあったということです。その後一花の順位を除いて、個人の結果は描写されていません。つまるところ!五月さんは!もしかしたら上杉君すら超えて全国2位、あるいは玉座にたどり着いたのやもしれません!うおおおおぉ!!!…はい。がんばれ五月さん。そして上杉君関連だと、かの人の誕生日当日、五つ子の協定においてプレゼントは後日渡す予定でしたが、なんと五月さん!1人だけ!上杉君に当日中にプレゼントを渡したのでえす!栄養ドリンクだけど。…いや待ってください、冒頭で三玖がフータローの願いを聞いていたじゃないですか。 あれを5人に振り分けた結果、「疲労回復」に繋がるわけでして、つまり五月さんはナチュラルに抜け駆けを成したわけです!いよっ、策士!上杉君のためにわざわざ学校に寄って差し入れをするなんて、どう考えても彼に気があるとしか思えませんね!ここで1歩戻り、彼女が校内で1位を目指すと言ったのも、上杉君に離れてほしくないor武田と言う異分子がコミュニティに入ってほしくないor父親への反抗心の現れ、と言ったところでしょう。願わくば最初のそれであって欲しいですね!要は何が言いたいのかというと、件の「どうかしてます(ry」の言も上杉君へ抱く感情が以前と変化してきていることへの戸惑い、そして三玖を含む他の姉妹へのけん制と考えるとアツいものがあります。これらのことを踏まえるとなんとびっくり、五月さんワンチャン出てきました。誰だ1話からの負けヒロインとか言ったの。俺だ。さらにさらに、一花の時にも触れましたが、例の写真を五月さんが持っていたということは??? …茶化さず言えば、2学期末試験の際に上杉君の前に現れた零奈という少女。当時は彼が過去に京都で出会った少女と同一人物かと思われていましたが、もちろんそんなことは無く。五月さんが変装していた線が濃厚、どころかほぼ確定まできました。さすがにあそこまで描いて五月さんじゃないですよい~とか言われたら発狂しますが。更に京都のことについても知っている素振りを見せ、写真に写る少女=五月さん?説も信ぴょう性を増してきました。因縁や関係性大好きオタクからすれば、こういった過去の印象的な出会いを持つ娘が正ヒロインになると確信するに足るもの。(ニセコイ?知らない子ですね…)えっどうすんのこれマジで五月さんが花嫁なの!?そうなると8巻ラストでキスしたのも五月さんなんだけどそんな訳ないでしょ~w

 

 最後に全体を通して的な。今巻では、五つ子の恋愛に対するスタンスの固定化の他に、風太郎の家庭教師に対する姿勢の変化がキーとなっていました。勉強を教えるだけでなく、卒業後の進路についても共に考えようとするのはある種傲慢とも言えます。が、作中で中野パパも挙げていた通り就任直後に比べれば随分な変わりようであり、その姿勢の変化こそが五つ子たちとの仲が深まった事を示す何よりの証左に他なりません。であればこそ、彼自身の夢というのも気になります。やはり勉強を活かす教師や研究職となるのか、バイト先の経験を元に飲食関係の職に就くのか、はたまた専業主夫かw(結婚式当日朝の描写から働いていることは確かなのでありえない)武田も宇宙飛行士になるため頑張れよな!

 他に気になった点。70話の冒頭で中野パパが娘たちのクラス分けに関与し、五つ子を同じクラスにしたてあげ、「彼」と呼ばれる人物も同様に同じクラスになるよう仕向けた事が示唆されています。この「彼」ですが、最初は上杉君の事を指していると思っていましたがそれはおかしい。五つ子は上杉君の事を憎からず思っていますが、中野パパは彼の事を蛇蝎のごとく(言い過ぎか?)嫌っているため、そんな人物をみすみす娘たちと同じクラスにする理由がありません。じゃあなんでだよ!とキレていた所で、ようやく「彼」=武田説が浮上しました。中野パパは武田をこそ娘たちの新たな家庭教師にしようと画策したため、これならば整合性が取れます。すると新たな疑問が。なぜ上杉君も同じクラスになったのか?もしも彼がクラス分けに関与していたのが事実ならば、上杉君を娘たちから遠ざけるのがもっとものように思えます。ということで以下のような仮説が生まれました。

1)「彼」=武田であり、上杉君のことは考えていなかったため、運命力で同じクラスになった

2)「彼」=武田であり、上杉君は遠ざけようとしたが、そこまで操作することは出来なかった

3)江端さんは「彼」=上杉君と思って発言したが、中野パパは「彼」=武田の事だと誤解した

4)そもそもクラス分けに中野パパの恣意的な要素はなく、たまたま偶然奇跡的に五つ子も上杉君も武田も同じクラスになった

…4以外は割と有り得そうなのが怖い。

 最後に今更ながら思ったのが、この作品って所謂サブヒロイン、新ヒロインと呼ばれるキャラが存在しないのが素晴らしい。ラブコメと言えば、途中から新ヒロインが出てきて、改めて正ヒロインの価値を感じる~とか、逆に人気が出てきてワンチャン~みたいなことがよくあるじゃないですか。ところが五等分の花嫁では、新ヒロインはおろか、新キャラすらほとんど出演しない始末。前田や武田については、五つ子との関係性を脅かすことなく風太郎と良好な関係を築いているのでむしろアリ。こういったコンセプトは作品の主題的にもいいですね、黙って五つ子の誰かを選べ!と作者に迫られているようで面白い。思う存分ヒロインたちの魅力が掘り下げられ、僕らも安心して二乃を推せるわけですよ(ここで五月さん推しの弟と三玖推しの友人に殴られる)

 

 正ヒロインというのは誰になるのか分からないからこそ楽しいというもの。ではまた会う日まで。